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CBG(カンナビゲロール)とは?CBDとの違いと最新研究を専門家セミナーから整理
アストラサナ・ジャパン株式会社は2026年10月27日、カンナビノイド研究の第一人者Dr. Ethan Russo(イーサン・ルッソ博士、神経科医)によるオンライン講座「Cannabigerol (CBG) Science」に参加しました。CBGはCBDに比べ研究数が少なかった成分ですが、2021年以降、ヒトを対象とした調査・臨床試験や有力誌への論文掲載が続いています。
本稿では、ルッソ博士の解説をもとに、CBGとCBDの違いと最新研究を、これからCBGを検討する商品開発・購買ご担当者向けに整理します。
*セミナー主催:Medical Cannabis Clinicians Society(MCCS、英国医療大麻臨床医協会)/Medical Marijuana 411(MM411)、Ethan Russo, MD Certificate of Advanced Cannabis Pharmacology & Therapeutics - Medical Marijuana 41、制作:CReDO Science)
本稿では、ルッソ博士の解説をもとに、CBGとCBDの違いと最新研究を、これからCBGを検討する商品開発・購買ご担当者向けに整理します。
*セミナー主催:Medical Cannabis Clinicians Society(MCCS、英国医療大麻臨床医協会)/Medical Marijuana 411(MM411)、Ethan Russo, MD Certificate of Advanced Cannabis Pharmacology & Therapeutics - Medical Marijuana 41、制作:CReDO Science)
なぜ今、CBGに注目するのか
ルッソ博士によれば、2009年時点でCBGを扱う論文は米国国立医学図書館(NLM)の索引でわずか35本でした(McPartland 2014)。それが2021年以降、ヒトでの患者調査、無作為化比較試験(RCT)、PNAS(米国科学アカデミー紀要)やBritish Journal of Pharmacology(英国薬理学会誌)への掲載が相次いでいます。
当社がCBGに注目する理由は次の3点です。
- ヒトでの裏付けが出始めた:長く「動物実験中心」だったCBGに、人で検証した結果が加わりつつある
- CBDと似た方向性で、より少量で働く可能性:講座では「CBGはCBDより少ないmg数で働くようだ」と紹介された
- 原料としての扱いやすさ:CBGのみを高含有する品種が2005年に確立しており(de Meijer 2005)、THCを含まない原料設計がしやすい
CBGとは?──CBDとの違いを整理する
CBGは、CBDやTHCの「前駆体」にあたる成分です。ルッソ博士によれば、CBGは1964年にGaoniとMechoulamがレバノン産ハシシから単離し、「植物内でカンナビノイドが合成される過程の失われた環(missing link)」と呼ばれました。麻の中ではまずCBGの酸性型(CBGA)が作られ、酵素の働きでCBDA(CBDのもと)やTHCA(THCのもと)へ変わっていくため、CBGAは「すべてのカンナビノイドの母」とも称されます(Russo ら 2021)。収穫時の植物に残るCBGはごく少量で、長く「希少カンナビノイド」と呼ばれてきました。
CBDとCBGの共通点
- どちらも精神作用がない(non-intoxicating)カンナビノイド
- どちらも痛み・不安・睡眠の領域で研究されている
- どちらもTRPチャネル(温度や刺激を感じるセンサー)に作用し、抗菌作用やがん細胞に対する作用が報告され、体内のカンナビノイド(内因性カンナビノイド)の働きを高める可能性がある
CBDとCBGの違い(ルッソ博士の解説より)
- 主な作用先:CBGはα2アドレナリン受容体に強く作用し(EC50 72.8 nM、Cascio 2010)、5-HT1A受容体には弱い拮抗作用。CB1/CB2受容体には弱い部分作動薬(Ki 440 nM/337 nM、Gauson 2007)
- 内因性カンナビノイド(アナンダミド)の再取り込み:CBGは「強く」阻害(De Petrocellis 2011)
- 効力:CBGはCBDより少ないmg数で働く可能性
- 原料設計:CBD高含有品種からTHCを完全に除くのは難しいが、CBGのみの品種が確立しており、THCを含まない原料を作りやすい
- 研究の厚み:CBDは2010年代から多数、CBGは2021年以降ヒトでの調査・試験が登場
商品企画の視点で整理すると、CBDが「幅広い標的に穏やかに働き、体のバランスを整える方向の成分」であるのに対し、CBGは「同じ方向を向きながら、α2受容体・TRPチャネル・末梢神経のNav1.8といった特定の標的に、より直接的に働きかける成分」と位置づけられます。既存のCBD処方に加える、あるいはCBGを主役にした差別化という2つの設計が考えられます。いずれも作用や感じ方には個人差があり、研究は現在も進められています。
ヒトでの検証:患者調査と2つの臨床試験
CBGの効果をヒトで系統的に調べた最初の研究です。CBG主体の製品を使う127名の調査で、主な使用目的は不安51.2%、慢性疼痛40.9%、うつ33.1%、不眠30.7%でした。73.9%が従来薬より有用と回答し、44%は有害事象なし(主な有害事象は口の渇き16.5%、眠気15%)、使用中止後に離脱症状がなかった人は84.3%でした。自己申告の調査であり、臨床試験とは証拠の強さが異なる点は講座でも前提とされていました。
34名の成人に麻由来CBG 20 mgまたはプラセボを投与し、オンラインのストレス課題を実施。不安の自己評価がプラセボより有意に低下(10点満点で平均0.95点、約26%)、ストレス評価も摂取後20分で有意に低下。言語記憶テスト(CVLT-II)ではCBG群の成績が有意に良好。精神作用・薬物効果の自己評価は10点中1未満で、運動機能(DRUIDアプリ)に障害は見られませんでした。
499名から適格者118名を無作為化し、1週間の休薬期間を挟んで各群50名を解析。ストレス負荷中の不安・ストレス評価は測定した全時点でCBG群で有意に低下。精神作用は認められず、薬物効果・好感度のわずかな上昇のみ。唾液コルチゾール、血圧、心拍、心拍変動、皮膚電気活動、痛み耐性には有意な変化はありませんでした。
ルッソ博士のまとめは「ヒトでCBGの急性効果を調べた初のRCTであり、CBGは不安・ストレスの自覚を下げ、精神作用を示さない」というものでした。一方で、ホルモンや自律神経の客観指標には差がなかった点は、今後の検証課題として率直に紹介されていました。
前臨床研究の動き(講座で紹介された主な論文)
・ 痛み:末梢神経のナトリウムチャネルNav1.8を、CBD・CBG・CBNのうちCBGが最も強く抑制(IC50 5 μM)。CB1受容体を介さず末梢で働くため「依存性のない鎮痛」の候補と解説(Ghovanloo ら 2025、PNAS)
・ 代謝・肝臓:高脂肪食で肥満にしたマウスで、CBDとCBGが血糖、肝臓の中性脂肪、血中脂質を改善。CBGは体脂肪とインスリン抵抗性(HOMA-IR)も改善。仕組みは肝臓のエネルギー緩衝(クレアチン/ホスホクレアチン系)の活性化とリソソーム機能の回復(Kočvarová ら 2026、Br J Pharmacol)
・ 抗菌:創傷被覆材の検討で、硫酸銀+CBC+CBGの組み合わせがMRSA、VRE、大腸菌、カンジダに相乗的な殺菌効果を示し、耐性出現は認められず(Dietrich ら 2026、J Appl Microbiol)
これらは動物・細胞レベルの研究が中心で、ヒトでの検証はこれからです。
当社の取り扱い:スイス産CBGアイソレート
当社はスイス親会社Astrasana Holding AGを通じ、スイス産麻由来のCBGアイソレート(高純度結晶)を取り扱っています。CBGのみを高含有する品種から製造するため、THCを含まない原料設計がしやすい点は、講座で紹介されたCBGの利点とも重なります。
- 原料:CBGアイソレート(スイス産)
- 添付書類:COA(成分分析表)、SDS。THC検査結果を含む
- 想定用途:サプリメント、化粧品、ペット用製品の原料
- 相性の良い原料:CBDアイソレート、ヘンプシードオイル(いずれも当社取り扱い)
関連記事(原料バンク)
- 次世代カンナビノイド原料で、食品・化粧品・ペット用製品に新しい差別化を──CBGとは何か。なぜ今、製品開発で注目されているのか(2026年8月2日)
- 【入庫のお知らせ】スイス産CBGアイソレート|品質資料・サンプル評価から製品化までご相談ください(2026年9月30日)
出典(ルッソ博士が講座で引用した文献。日付は講座での表記)
・ Dr. Ethan Russo「Cannabigerol (CBG) Science」(Certificate of Advanced Cannabis Pharmacology & Therapeutics、2026年10月27日、Zoom)。主催:Medical Cannabis Clinicians Society(MCCS)/Medical Marijuana 411(MM411)。制作:CReDO Science。講師サイト:ethanrusso.org。講座内のスライド・図表の著作権は講師および提供団体に帰属します。本稿は講座内容を当社が要約したもので、図表の転載は行っていません。
・ Russo E.B., Cuttler C., Cooper Z.D., Stueber A., Whiteley V.L., Sexton M. 2021. Survey of Patients Employing Cannabigerol-Predominant Cannabis Preparations: Perceived Medical Effects, Adverse Events, and Withdrawal Symptoms. Cannabis Cannabinoid Res. doi:10.1089/can.2021.0058
・ Cuttler C., Stueber A., Cooper Z.D., Russo E. 2024. Acute effects of cannabigerol on anxiety, stress, and mood: a double-blind, placebo-controlled, crossover, field trial. Sci Rep 14. doi:10.1038/s41598-024-66879-0
・ Cuttler 2026:CBG 50 mg 無作為化クロスオーバー試験(健常成人100名)。試験登録 NCT06638996
・ Story G. ら 2024. Impact of Dietary Fat and Oral Delivery System on Cannabigerol Pharmacokinetics in Adults. Cannabis Cannabinoid Res. PubMed 38574248
・ Ghovanloo M.R. ら 2025. Nav1.8, an analgesic target for nonpsychotomimetic phytocannabinoids. Proc Natl Acad Sci USA 122(4): e2416886122. doi:10.1073/pnas.2416886122
・ Kočvarová R. ら 2026. Cannabidiol and cannabigerol ameliorate steatotic liver disease via phosphocreatine buffering and lysosomal restoration. Br J Pharmacol 183(12). doi:10.1111/bph.70387
・ Dietrich C.H. ら 2026. Broad-spectrum bactericidal synergy of silver-cannabichromene-cannabigerol triple combinations against healthcare-associated pathogens. J Appl Microbiol 137(4). doi:10.1093/jambio/lxag092
・ Gaoni & Mechoulam 1964、de Meijer 2005、Gauson 2007、Cascio 2010、De Petrocellis 2011、McPartland 2014
※本記事は原料サプライヤーによる研究紹介であり、特定製品の効能効果を示すものではありません。最終製品での表示は、各社が所管法令(食品表示法、薬機法、景表法等)に照らしてご判断ください。
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- 種類 アイソレート
- 製法
- 由来
- 形状 粉末
- 規格成分
- 荷姿入目 1g、100g、1㎏
- 原産国(最終加工国) スイス
- 原料原産地 スイス
- 機能性表示食品
